フォグランプスイッチの構造について、理解している人は少ないと思う。
この写真はフォグランプが装備されている日産車のライトスイッチの例です。多くの車種ではこのようなスイッチになっていると思われます。ライトスイッチはこのようになっています。日産車で、写真の状態では、フォグランプスイッチはONで、ヘッドランプスイッチはOFFの状態。このスイッチの状態で、平成17年12月31日以前製造の車種と、平成18年1月1日製造とでライトの点灯状態が違うのです。
- [1]平成17年12月31日以前製造の車種
ヘッドランプは消灯、車幅灯点灯、フォグランプ点灯。
ヘッドランプスイッチの状態に左右されず、フォグランプスイッチ単独でON/OFFが可能。 - [2]平成18年1月1日以降製造の車種
ヘッドランプ消灯、車幅灯消灯、フォグランプ消灯。
ヘッドランプスイッチが車幅灯および前照灯の位置にある場合のみ、フォグランプを点灯させることが可能。
何が言いたいのか。日本では晴天夜間時において、ヘッドランプとフォグランプが点灯している車が多いのですが、消灯時、上記写真のように、ライトスイッチのフォグランプスイッチがONにしっぱなしな状態になっている車が多いのではと思うのです。欧州では、晴天時にフォグランプを点灯させて走行すると違反で、逆に悪天候時(濃霧時等)にフォグランプを点灯させないと違反です。もちろん、道路事情や気候も欧州とは違うので一概に統一しろとはいえませんが、フォグランプは欧州での制度が本来の正しい使い方であり、日本で多く見られるような常時点灯すべき灯火ではありません。
夕方、薄暗くなってきた時、車幅灯だけ点灯、および車幅灯+フォグランプ点灯の車が多いですよね。意図してフォグランプを点灯させている人は少ないと思います。フォグランプスイッチがONだから、車幅灯を点灯させると連動してフォグランプも点灯してしまうのです。
あえてフォグランプを点灯させて走行している人もいるでしょうけど、フォグランプの点灯が必要と感じる時間帯や暗さなら、フォグランプではなく、ヘッドランプを点灯させるべきなのです。
街中を走っている車で、フォグランプが点灯している車を注目してみてください。それらは、トヨタ車、ホンダ車、ダイハツ車、および、最近の自動車全般に多いと感じるはずです。そんな車のドライバーに対し、あぁ、ライトの正しい使い方を知らないんだなと、哀れの気持ちで生暖かく見守りましょう。